高卒フリーター/大学中退フリーターの就職(転職)を成功させる方法を解説!
高卒・大学中退のフリーターの中には正社員になりたいものの、経験がなく不安、大卒に比べて仕事がないのではと考えている方もいるでしょう。この記事では、高卒・大学中退フリーターが正社員就職するまでの就職活動の流れや仕事選び、履歴書・面接対策など必要な項目を解説していきます。
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高校卒業後、某大手靴販売店にて靴・アパレルの販売を経験。 3年間働き、アメリカへ語学留学。2年目に現地のカレッジに入学し、経営学とマーケティングを専攻。 1年後に興味のあったスペイン語を学びに、南米コロンビアに10ヶ月間留学。 帰国後、エージェントからの紹介で2017年3月に不動産ベンチャーに入社。 投資用のアパート、マンションの買取再販の営業やいくつかの新規事業の立ち上げに携わり、2018年の5月より開始した人材紹介事業が軌道に乗り、法人化するタイミングで転籍。 その後、大阪支社の責任者として大阪へ赴任して支社の立ち上げに従事し、2020年7月末で退職。 2020年8月に株式会社Revengersを設立。これまで約3000人以上の方のキャリア相談に乗る。
高卒フリーターは、ぶっちゃけ就職しづらい
率直に言うと、就活において高卒フリーターは新卒などの大卒者と比較すると、不利な傾向にあります。
フリーターから正社員になれた人の割合を「学歴別」に見ると、大学・大学院卒の男性が74.0%、女性が52.1%であるのに対し、高卒の場合は男性63.0%、女性40.0%でした。
また今度は、フリーターから正社員になれた人の割合を「フリーター期間別」に見ると、1年未満の就職率は約65%であるのに対し、2~3年で約40%、5年以上だと約20%にまで低下していました。
このことから、学歴もある程度就職率に影響を与えるものの、フリーター期間が長いほど就職率に大きく影響を与えることがわかります。
明確な目的を持ってフリーターをしているのなら問題ないのですが、なんとなくフリーターを続けていると就活では不利になってしまうでしょう。
その他にも、高卒フリーターが不利になってしまう理由が3つあります。
- 新卒枠では採用されないから
- ブランク期間があることを不安視されるから
- 「すぐに辞めてしまうのでは……」と思われるから
それぞれの理由について詳しく説明していきます。
新卒枠では採用されないから
高卒だと新卒枠で採用されないの?
高卒の場合、高校卒業後3年が経過していると、新卒枠に応募することはできません。
例えば高校卒業後にフリーターとして21歳まで働いたのちに、改めて正社員を目指す場合は、「中途採用枠」に応募します。
企業は、中途採用枠より新卒枠を多く設けているのが一般的です。
そのため、新卒枠に応募できない高卒フリーターは、どうしても就活において不利になってしまいます。
ブランク期間があることを不安視されるから
企業としては、卒後から就活を始めるまでにブランク期間がある人材には不安を感じます。
なぜブランク期間があると不安視されるの?
企業はブランク期間がある人に対して、
- 働く意欲がない人なのかな……?
- 就職せずに何をしていたのかな……?
という疑問を持ってしまうからです。
仮に、
- 親の介護のため
- 健康上の問題
などの理由でフリーターという働き方を選んでいたとしても、経歴上はブランク期間と見なされてしまいます。
卒業から就活までのブランク期間が長ければ長いほど、企業側が不安視する可能性は高いといえるでしょう。
後で紹介する就活のコツを参考にしながら、企業の不安を払拭できるように対策することが大切です。
高卒者の転職先として営業職をおすすめする理由とは?メリットについて解説
「すぐ辞めてしまうのでは……」と思われるから
企業はフリーターに対して、
- 気楽に働いている
- 辞めたくなったらすぐに仕事を変える
などのマイナスイメージを持っていることもあります。
特に、
- いくつもの職場を転々とした経歴を持っている
- 1〜2ヶ月などの短期間で仕事を辞めた経験がある
といった場合は、より就活が不利になりやすいため注意が必要です。
高卒・大学中退フリーターでも正社員になれる?知っておきたい就職事情・給料事情
高卒や大学中退でフリーターになった場合正社員就職はめざせるのでしょうか。男女差もあるようです。賃金差についても知っておきましょう。
高卒・大学中退フリーターの就職事情
高卒・大学中退フリーターの就職事情をまとめました。
高卒の正社員雇用率は?
厚生労働省「平成30年若年者雇用実態調査結果の概況」によると、高校卒の正社員雇用率は56.3%と、半数程度です。一方で、大学卒の正社員雇用率は80.9%です。つまり、正社員雇用されているのは、高卒で10人中約5~6人、大卒で10人中約8人程度です。高卒で就職して正社員として仕事をすることは可能ではあるものの、正社員の割合自体はやや低いという事実があります。
フリーター期間の長さは影響する?
高卒フリーターは、その期間が長いほど正社員就職に不利になりがちです。資格や試験勉強をしていた、病気の家族の面倒を見ていたなどのやむを得ない理由があってフリーターをしていた場合などを除き、高卒の長期のフリーター経験は、企業から見て好ましいものではないでしょう。理由として、高卒就職した人とくらべると年齢が高くなっていること、大卒フリーターとくらべた場合に学歴という面でハンデがあること、社会人として必要なマナーなどを学んできていないこと、などが考えられます。
男女で違いはある?
独立行政法人労働政策研究・研修機構による調査資料「第4回 若者のワークスタイル調査」によると2016年に正社員になろうとしたのフリーター(25歳~29歳)の割合は、
- 男性:77.4%
- 女性:66.0%※既婚女性含む
ですが、実際にフリーターから正社員になれた割合は、
- 男性:61.9%
- 女性:40.8%※既婚女性含む
とあります。
20代後半~30代にかけては、結婚・妊娠・出産などの一般的には女性側に偏って負担がかかるライフイベントが目白押しとなります。制度が整っていなかったり人手の足りない中小企業などは特に「せっかく採用してもすぐに産休育休になってしまうかもしれない」「結婚までの腰掛ではないか」と懸念し、女性より安定的な戦力となりそうな男性を優先して採用する、ということがめずらしくありません。それは決して正しいことではありませんが、実際問題としてフリーターから正社員化するうえでの男女間格差は「ある」というのが実情です。
高卒フリーターの給料事情
高卒でフリーターの場合と正社員になった場合とで、給料と生涯賃金がどう変わるかを見ていきましょう。
フリーターと高卒正社員の給料の違い
高卒でフリーターを続けると、たとえ同じ時間働いたとしても、給料面では高卒の正社員とどんどん差が開いていってしまいます。
厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」と「雇用形態、性、年齢階級別賃金、対前年増減率及び雇用形態間賃金格差」」を参考に、高卒正社員とフリーターの平均年収を見てみましょう。
- 高卒正社員:4,236,500円
- フリーター(20~24歳):1,837,000円
- フリーター(25~29歳):1,996,000円
- フリーター(30~34歳):2,106,000円
もちろん、勤務する職場や仕事内容などによって年収は変動するものの、このデータからは、フリーターは30代前半であっても、高卒正社員の半分以下の年収となってしまっていることがわかります。
フリーターと正社員の生涯年収格差
厚生労働省の調査資料で確認できる正社員と正社員以外の雇用形態間賃金格差のグラフによると、正社員を100とした時の、正社員を除く雇用形態の賃金は少ない年代で50弱、多い年代で80強とどの年代でも正社員には及ばないことが分かります。年齢が上がれば収入が増加する正社員に対して、パート・アルバイトはほとんど上がらず、横ばい状態となっているため、正社員と正社員以外の賃金格差は年齢が高くなるにつれ広がり、45~54歳では正社員の半分となっています。ある程度の歳になるまでフリーターをずっと続けていった場合、年数が積み重なるごとに生涯年収にして億単位の賃金差となってしまうというのがシビアな現実です。
「高卒」学歴でも就職はできる
高卒でフリーターになる場合のシビアな現実をあげてきましたが、高卒の学歴でも正社員として就職することはできるため、絶望するには及びません。世の中を見てみると、高卒で安定した仕事をしている、歴史ある企業や有名企業で働いている、職場で責任ある仕事を任されている、役職に就いているなど、さまざまな活躍をしている人がいます。
高卒の就職は大変になることはあるものの、早い段階できちんと就職活動をして、自分に合った仕事やきちんとした企業に就職して真面目に働けば、社会人として活躍することはできるのです。「自分は高卒だから」「高校卒業後はフリーターしかやっていないから」とあきらめず、前向きに就職を目指しましょう。
高卒・大学中退フリーター/正社員のメリット・デメリット
ここまでフリーターの不利な点ばかりを紹介してきましたが、メリットがあるからフリーターという働き方をあえて選択している人も多いはずです。この章ではフリーターのメリットとデメリット、また正社員のメリットとデメリットを解説していきます。
高卒・大学中退フリーターのメリット・デメリット
フリーターについて考えてみましょう。
フリーターのメリット
正社員の求人と比べると、「大卒」でなくても応募できる求人が多く、若年層のうちは正社員との給与差も少ないため引け目も感じにくく、比較的カジュアルな気持ちでフリーターを選択する人も多いようです。
- 「大卒」が問われない求人が多い
- 若いと採用されやすい
- シフトを自由に組みやすい
- 副業やバイトの掛け持ちができる
- 正社員より気軽に仕事ができる
- 正社員より仕事を辞めやすい
続いてデメリットについて考えましょう。
フリーターのデメリット
いわゆる非正規雇用としての立場の弱さは見逃せません。また、年齢が上がるほど正社員との待遇差、信用差が開き、メリットが見いだせにくくなり、デメリットばかりが目につくようになるのが現実のようです。
- 雇用が安定しない
- 収入が上がらない
- 社会的な信用がない
- ボーナスがない
- キャリアをつめない
高卒・大学中退フリーターが就職を成功させるポイント
高卒や大学中退でフリーターをしている人が就職を成功させるポイントを、5つご紹介します。
正社員になりたいという意思を強くアピールする
企業への就職で伝えるべきことのひとつに「なぜ正社員になりたいのか」があります。たとえば「安定した仕事がしたいから」というだけでは、説得力に欠けてしまいます。正社員になりたい目的目標を明確にすることで、企業からも納得してもらいやすくなるでしょう。
そのためには、自分が仕事をするうえで何ができるようになりたいのか、どの部分で貢献できるしたいと考えているのか、などを掘り下げて考えてみましょう。
「若さ」をアピールして早く就職する
フリーターが正社員就職するときのアピールポイントのひとつに「若さ」があります。フリーターのほとんどは、10~20代と比較的若い年齢が中心です。
年齢が若いということは、これから育成しても長期的に育ててもらいやすいということや、成長するポテンシャルがあると見なされやすい傾向にあります。若いから就職できるわけではありませんが、ある程度就職しやすいのは事実ですから、フレッシュさは積極的にアピールしましょう。
アルバイトの経験などを面接で話せるようにする
フリーターであっても、社会の一員として働いていることには変わりありません。アルバイト業務のなかで経験してきたエピソードや、とくにがんばったこと、得意なこと、成果をあげたことなどを伝えられるようにしましょう。
たとえば飲食店などのアルバイトの場合、業務内容はある程度決まっていますが、自分で工夫していたことなどはあるはずです。「自分なりに考えて仕事ができる」人材であることをアピールしましょう。
とにかく行動する
求人情報を見てみる、就職対策の本を買って読む、企業説明会に参加するなど、とにかく自分から行動してみましょう。
フリーターのままでいても状況が変わるわけではありませんし、第一歩を踏み出さなければ、何も始まりません。まずは、いまの自分ができることからスタートしてみましょう。
頼れる人やサービスを最大限活用する
フリーター経験しかない人が一人で就職活動をすると、求人情報の内容や企業などの見極めができず、ブラック企業へ就職してしまうリスクがあります。一人で抱え込むのではなく、頼れる人を見つけましょう。姉や兄、高校や大学時代の先輩、バイト先の社員など、すでに社会人として働いている人に相談してみるのもひとつの方法です。また、ハローワークや就職エージェントなども上手に活用してみましょう。
高卒・大学中退フリーターの就職活動の進め方
高卒や大学中退のフリーターの就職活動は、新卒の就活と同じ方法でやっていては上手くいきません。
ここでは高卒・大学中退のフリーターのための就職活動の進め方をご紹介ていきます。
- ハローワークを利用する
- アルバイトやパート、派遣から正社員を目指す
- 転職エージェントを利用する
ハローワークを利用する
ハローワークは名前だけは聞いたことがあるのではないでしょうか。
ハローワークとは簡単に言うと、国が行っている事業で、履歴書や面接の対策、就職先の紹介まで、就職活動全体を幅広くサポートしてくれているサービスのことを指します。
全国各所にハローワーク施設があるので、まずは足を運んでみてはいかがでしょうか。
アルバイトやパート、派遣から正社員を目指す
アルバイトやパート、派遣といった、いわゆる非正規雇用から始めて、正規雇用(正社員)を目指す方法もあります。「正社員登用制度」ともいわれますね。
この場合、以下の注意点があるので必ず確認しておきましょう。
- そもそも正社員登用制度がない可能性がある
- 正社員になるまで想像以上に時間がかかる可能性がある
- ほんの一握りの人しかなれない可能性がある
現在働いている職場で正社員を目指すのであれば、社員に相談するなどして事前に情報を収集しておきましょう。
転職エージェントを利用する
正社員登用制度を使わずに、普通に就職活動をするつもりであれば、転職エージェントを利用するのが一番オススメです。
ハローワークももちろんオススメなのですが、国の事業であるため、企業側は求人募集を無料で出すことが出来ます。そのため、いわゆるブラック企業も多く含まれている可能性があります。
転職エージェントにおいては、お金をかけてでも採用したい!という企業しか紹介していませんし、転職エージェントの営業マンが実際に紹介先企業の中身をしっかり見てくれているため、ブラック企業は紹介していません。
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高卒・大学中退フリーターにおすすめの仕事や業界
高卒大学中退フリーターにおすすめの仕事には、以下があります。
- 営業職
- 販売接客
- 事務職
- 工事現場建設現場の職人
- 飲食店スタッフ
- プログラマー
- 運送
- 介護スタッフ
- 公務員
高卒大学中退フリーターにおすすめの業界には、以下があります。
- IT業界
- 建設業界
- 不動産業界
- 保険業界
- 飲食業界
- 介護業界
- 運送業
これらの仕事業界は、学歴を問われないことが多い、未経験でも採用されやすい、実力次第で高収入を得られることもある、などの理由から、高卒大学中退フリーターにおすすめです。
高卒・大学中退フリーターが就職するための効果的な履歴書の書き方
高卒・大学中退フリーターが就活する際に頭を悩ませる問題として、履歴書の作成があるでしょう。大学まで進んだ(卒業した)という学歴を書くこともできず、正社員として働いたという職歴を書くこともできません。
ですが、学歴や職歴に不安を感じる人が多い高卒・大学中退フリーターでも、履歴書の効果的な書き方というのは存在します。
志望動機は特に力を入れて書く
特に企業側がよく見るのは、やはり志望理由です。そして高卒・大学中退フリーターが、履歴書で最も自分をアピールしやすいのもこの志望理由なのです。
志望理由といっても、漠然としたものではいけません。「簡単そうだから」とか「なんとなく良さそうだったから」とかいう理由は止めた方がいいです。
企業研究をよく行った上で、志望企業のどのような点に共感したのかということを書きましょう。
さらに、自分が志望企業や業界についてよく調べたということが採用担当者に伝わるのが理想です。
その企業に惹かれたポイントを具体的に書く
また、志望企業の良いと思ったところを具体的に書くのも忘れてはいけません。重要なのは「具体的に」という部分です。
ここでも「総合的に見て良い企業だと思ったから」などの抽象的な書き方は避けましょう。良いと思ったのなら、その理由を掘り下げることが大切です。
入社したらどんな貢献ができるか具体的に書く
そして自分が入社したらどのように貢献できるのかも、できる限り具体的に書きましょう。
アルバイトなどの経験を記入し、それを活かしてできる志望企業の仕事内容を具体的に記入します。
資格があるのなら、その資格をどのような業務に活かしたいのかもはっきりと書きます。
長く働けることをアピール
また、短期バイトや短期ボランティアなど色々な活動をしていた高卒・大学中退フリーターの人は、そういった様々なことを並べてしまいたくなるかもしれません。
ですが、企業側は、長く働いてくれるかどうかを知りたがっています。正社員はアルバイトなどと違い、長く勤めることを前提に採用を考えているためです。
そのため、アピールするのならば、長期間続けたアルバイトが望ましいでしょう。そして、そのアルバイトを通じて学んだことや経験したことなどを履歴書に書きます。
一般的にアルバイトは職歴とは考えられませんが、志望する企業で、長期間続けたアルバイトの経験が活かせるのであれば、プラスの評価を受ける可能性があるからです。
【フリーターの面接対策】フリーターが就職面接を突破する方法!
高卒・大学中退フリーターには採用されにくい人の特徴がある
同じ高卒大学中退フリーターなのに、正社員採用されやすい人とされにくい人がいます。どのような人が採用されにくいのか、5つの特徴をご紹介します。
誰かに言われたから就職活動をしている
「親から就職しろと言われた」「友人からなぜ就職しないのかと言われた」などの理由で就職活動をしていると、企業にはすぐに見抜かれてしまいます。
誰かに言われたからしぶしぶ就職活動をしても、正社員就職してからのビジョンもなければ、何が向いているのか何がしたいのかもわかっていないため、結果的になかなか就職できなくなってしまうでしょう。
正社員になりたい理由を明確に言えない
正社員になりたい理由が明確になっていないと「じゃあアルバイトのままでいいのでは」と思われてしまいかねません。「正社員として働くのが普通だから」という理由だけでは「世の中には正社員以外の働き方で活躍している人もいる」と返されてしまうかもしれません。
「アルバイトではできないことが正社員では実現できる」ということを自分の言葉で伝えない限り、なかなか内定をもらうことはむずかしいでしょう。
自分に自信がなく面接で伝わってしまう
フリーター経験しかない人にありがちなのが、フリーター期間中に自信をなくしてしまうことです。就職できなかった、長らくアルバイトだったなどの理由から「こんな自分でも就職できるのかと不安に感じてマイナス思考になってしまうのです。
その雰囲気は、面接官にも伝わってしまいます。企業としては、たとえ同じフリーターという経歴であっても、自信がなくおろおろとしている人よりも、前向きで明るい人を採用したいと思うものです。
企業の条件や理想が高すぎる
高卒大学中退フリーターにありがちなのが、企業に求める条件や理想が高すぎて、現実とギャップが大きい点です。自分の理想の条件を持っているのはいいことですが、フリーターから正社員になる場合、いきなり理想通りの企業に入社しようとするとハードルが高くなってしまうでしょう。
企業選びのハードルを下げ、まずは正社員になってスキルや経験を積み、将来的に自分の理想とする企業に入れるように、逆算して行動するほうが現実的です。
身だしなみ・マナーが社会人としてなっていない
フリーターが就職を成功させるポイントに「若さ」がありますが、その若さがマイナスの印象につながると、就職はしにくくなります。たとえば敬語が使えない、面接に明るい髪色や派手なネイルのまま、または髭などを伸ばしっぱなしのまま来る、などです。
社会人経験のないフリーターはとくに「若いのに、身だしなみや言動がしっかりしているな」と思わせるプラスのギャップを目指すべきです。
高卒・大学中退フリーターが就職するために絶対にしてはいけないこと
高卒・大学中退フリーターが就職するためのアピールポイントを解説する前に、まず絶対に面接などでしてはいけないことについて説明します。
フリーターである理由に嘘をつく
それは、フリーターになった理由で嘘をつくことです。
フリーターになる理由というのは実に様々です。何となくフリーターになった人から夢があってフリーターを選んだ人まで色々います。
ですが、たいていの高卒・大学中退フリーターがフリーターになった理由は、あまり面接で話したくない内容であることが少なくありません。
就活をせず在学中にしていたアルバイトをそのまま続けていたという理由や、正社員として働く自信がなくてフリーターになったという理由などです。
嘘を吐いても面接官にはバレる
しかし、決して嘘をついてはいけません。面接官はプロです。嘘を吐けば、割とすぐにバレてしまうものです。
もし嘘がバレたら、良い印象を与えるどころか、逆効果となります。アピールポイントなどを考えるまでもなく不採用確実でしょう。
フリータになった理由は皆、似たり寄ったりですし、面接官もある程度わかっています。ですから、フリーターになった理由を正直に話したからといって、落とされることはないと考えて良いでしょう。
就職をゴールにしてはいけない
厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(平成28年3月卒業者の状況)を公表します」によれば、高卒就職者で就職から3年以内に退職した人の割合は39.2%と、全体の約4割程度です。
この理由のひとつとして考えられるのが、就職することそのものがゴールになってしまっていることです。ですが就職はあくまで、仕事人生や社会人人生のスタート地点です。就職することを目標にするのではなく、自分がやりたいことや将来の夢などから、仕事選びをすることが大切なのです。
高卒・大学中退フリーターが求人で見たほうがいいポイント
高卒大学中退フリーターが、求人や採用情報で見ておいたほうがよい3つのポイントをご紹介します。
完全週休2日制か週休2日制
休みがどの程度取れるのかについて、就職する前に求人情報でチェックしましょう。具体的には、以下のことに注意することをおすすめします。
- 完全週休2日制:週に2日は必ず休みが取れる
- 週休2日制:月に1回は週に2日の休みが取れる
「週休2日制」の場合、たとえば週のあいだに祝日があったとしても、その日が休みになるとは限りません。また、土日が連続して休めるとも限らず、月に数回は土曜日出勤ということもあり得ます。
「カレンダー通りに休みを取りたい」という場合は、必ず「完全週休2日制」の求人を選ぶようにしましょう。
未経験者歓迎かどうか
経験したことがない職種に応募する場合「未経験者歓迎」「経験不問」などと書かれている求人に応募したほうが、採用される確率が高くなります。経験者優遇の求人に応募して採用される可能性もゼロではないものの、やはり高くはないでしょう。
未経験OKであれば、入社後も研修や指導などを丁寧にしてもらえる可能性が高く、未経験から活躍している先輩などもいるため、安心です。
正社員としての雇用かどうか
求人に応募するときに注意したいのが、正社員雇用の求人であるかという点です。
求人サイトで比較的多いのが「契約社員」の募集です。契約社員の場合、「1年後に正社員登用あり」などと書かれていればよいですが、そうではない場合、入社してもずっと契約社員のまま、または契約を更新してもらえず辞めることになってしまった、ということもあり得ます。
また、まれに「業務委託」の求人もあります。業務委託は会社員ではなく個人事業主扱いとなるため、はじめて社会人になる人にはリスクが高い働き方ですので注意しましょう。
まとめ
「正社員になることは高卒・大学中退フリーターには難しい」と考える人は少なくないでしょう。学歴も職歴も不安で、そう考えてしまうのは仕方のないことかもしれません。
しかし、高卒・大学中退フリーターでも正社員になることは十分可能です。この記事で紹介したポイントを改めてまとめましょう。
高卒・大学中退フリーターのままだと生活は苦しい
高卒・大学中退フリーターのままだと賃金が上がらないため、正社員に比べて厳しい生活を送らなくてはなりません。正社員とフリーターの生涯賃金の差は数倍もあります。
特に正社員以外の働き方で得られる賃金は、男性の場合横ばい、女性の場合は年齢と共に減少という大変厳しいものです。
高卒・大学中退フリーターだからといって就職は不利ではない
また、就活に乗り出そうとした際、「高卒・大学中退フリーターは就職に不利」というよく聞く意見に不安を覚える人もいるでしょう。
ですが実際は、企業の多くは「高卒や大学中退でフリーターになるのは20歳前後で、将来を見すえられないのはある程度仕方ない」と考えてくれています。
大卒の場合は卒業時22歳で、その年齢で将来を見すえた行動を取れないのはどうか、とむしろ思われるくらいなのです。
大卒フリーターより不利ということはありません。高卒や大学中退のフリーターかどうか以前に、採用されにくいタイプというものは存在します。
自分は採用されにくいタイプかどうか振り返る
採用されにくい高卒や大学中退のフリーターの特徴は、親に言われたからなんとなく就活をしている人や何のために正社員になりたいのか明確な理由を言えない人などです。
こうした高卒・大学中退フリーターは、採用されにくいと言わざるを得ません。高卒・大学中退フリーターが就職するためには、アピールポイントをしっかりと意識することも欠かせません。
面接中に嘘は厳禁
また、フリーターになった理由で嘘をつかないということも大切です。プロである採用担当者は、嘘を割と簡単に見抜くことができます。
正直に事実を述べた上で、正社員になりたいという意志を強くアピールすることが大切です。
正社員になる目的を具体的に考える
なぜ正社員になりたいのか具体的な目的を説明することがアピールポイントとなります。学歴も職歴もない高卒や大学中退のフリーターは、履歴書の書き方に迷うかもしれません。
ですが、ここでも効果的な方法というものはあります。それは志望理由を具体的に書くということです。
企業のどのような点に共感したのか、企業の良いと思ったところを具体的に書き、入社したらどのように貢献できるのかを説明します。
長く続けられた経験で自分をアピール
さらに、アピールするなら短期バイトや短期ボランティアのような短期的な活動よりも、長期間続いたアルバイトや経験の方が良い印象を与えることができます。
それは企業側が、長く働いてくれるかどうかを知りたがっているからです。まだ若いからこそ、高卒・大学中退フリーターはやる気と熱意があれば、正社員として採用されやすいです。
これらのポイントをしっかりと押さえて就活に臨んでください。
「高卒フリーターの就職」に関するよくある質問
高卒フリーターの就職状況について知りたい
高卒の正社員雇用率は56.3%です。高卒という学歴でも就職は可能ですが、高卒フリーターからの正社員就職では、そのハードルは上がります。
就職活動で何から始めればいいのかわからない場合の対処法
高卒でフリーターをしているが、これから就職をしたいという方は、ジェイックの「就職相談」へお申込みいただくことをおすすめします。高卒フリーターという現状から、就職して自分らしく活躍するためにすべきことについてさせていただくことも可能です。
高卒フリーターが就職する上でしてはいけないこととは
高卒フリーターの方が正社員を目指す際には、フリーターになった理由を偽らないことと、就職をゴールにしないことの2点を意識しましょう。本記事では、さらにくわしくご紹介しています。
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